クルーズ中に訪れる寄港地ではかならず「帰船リミット時刻」が案内されます。
帰船リミットとは文字通り、「〇〇時までに船に帰ってきて下さいという門限」です。
では乗客がその帰船リミット時刻に遅れた場合どうなるのか?
結論から言うと「船はいつまでも待ってくれない。遅れた場合は自己責任で次の港へ移動する必要あり」となります。
船はいつまでも待ってくれない
クルーズに行くと必ず1~2組はいますよね。帰船時間に遅れて駆け足で船に戻ってこられる方。
自分がクルーズ船の乗組員として働いていた時も必ずいましたし、プライベートでクルーズ旅行に行った時も何度も見かけました。
船の場合は帰船リミット時間ぴったりにタラップがピタッと閉まるなんてことはありません。
その時点で帰船していないお客さんがいれば、まず船内を探します。
乗船下船時に船側のスタッフがルームキーをバーコードで読み取りますが、あれでその乗客の乗船・下船をシステムに入力しています。
ただ、エラーやミスで本当は船内にいるけど、システム上では下船中になってることもありえます。
出港時間間際になって「〇〇様、いらっしゃいましたらレセプションまでお越し下さい」なんてアナウンス聞いたことありませんか?
だいたいあれは、システム上帰船してないことになっているお客さんを探しています。
その時点で大体15分~30分くらいは経っていると思います。
それでも本当にいないということがわかったらさらに少し待ちます。(その間に船側と港側でどうするー?いつまで待つー?って相談します)
少しはというのが微妙で基準があるわけではありませんが、ざっくり30分くらいなら待ってくれる・1時間以上になると待ってくれないことが多いです。
いつまでも待つことはできませんから、当然船は最終的に出港してしまいます。
では残された人はどうなるのでしょうか?
国内で乗り遅れた場合
寄港地で自由行動を取って、万が一にも帰船リミットに間に合わずに船が出港してしまったとします。
国内クルーズであればまだなんとかなります。自分の足で次の寄港地まで移動するだけ。
日本国内であれば1日あれば行けない場所はないでしょう。次の日には船にはまた船に戻ることができます。
港には船会社が契約する地元の代理店の方が残っていてくれてるはずなので、交通手段など相談すれば助けてくれると思います。
その際の交通費は自己負担となります。乗り遅れた場合の出費をカバーする保険などもありません。
海外で乗り遅れた場合
厄介なのは海外クルーズで乗り遅れた場合です。
その場合、パスポートだけ地元の代理店に渡して船は出港してしまいます・・・・
当然あなたの荷物は部屋に置かれたまま。パスポートを受け取って、あとは自力で次の寄港地まで船を追いかける必要があります。
土地勘全くなし・言葉も通じない場所でかなりハードルが高いでしょう。
盗難が怖くて現金やクレジットカードは船に置いたままだった、なんて場合どうしますか?
なので海外では絶対に乗り遅れてはいけません
緊急連絡先は必ず携帯しておく
寄港前日になると船会社の方から船内新聞などで、寄港日当日の緊急連絡先の案内があります。
たいてい船会社が契約している寄港地代理店の携帯番号だったりするのですが、万が一帰船リミットに間に合いそうにないことがわかれば、なるべく早く連絡を入れましょう。
今どこにいるのか・何時くらいに到着できそうなのか、それを伝えておけば「それだったら待ちます」「待てません」といった船会社側の判断にも役に立ちます。
船会社としても「いつ戻ってくるのかわからない」というのが一番困ります。
待つにしても港使用延長を港湾関係者と話を付ける必要もありますし、もしかしたら次に入ってくる船が待っているかも知れません。
なので船側から配られる緊急連絡先は必ず携帯しておくようにしましょう。
まとめ
絶対に船には乗り遅れてはいけません!!
以上(笑)