クルーズ旅行に参加する時に必ず頭を悩ませる事があります。それは「オプショナルツアーに参加すべきかどうか」という点です。
ピースボートの船旅では、寄港地では自由行動を取ることもできますが、限られた寄港時間を有効に活かすために、その土地の世界遺産や風光明媚なスポットを巡るオプショナルツアーが数多く用意されています。
今回は、気になるオプショナルツアーの料金・ツアーに申し込むメリットやデメリット・ツアーの特徴等を見ていきたいと思います。
気になるオプショナルツアーの料金は
ピースボートが1回の世界一周クルーズで訪れる港は通常20港前後。それぞれの寄港地では3時間程度のショートツアーから、まるまる1日の観光ツアー、1泊~1週間も続くオーバーランドツアー等様々なスタイルのツアーが用意されています。手元にあるパンフレットでざっと数えただけでも100コースは余裕で超えています。
当然ながらツアー料金は内容により結構違ってきます。一概に一本のツアーに参加していくらとはいえないので主要なツアーに的を絞ってリストアップしてみました。
ツアー料金の目安としてご覧いただければと思います。
港名(国名) | ツアー名・料金 | 内容 |
---|---|---|
シンガポール |
シンガポール観光 7時間 11,000円 |
マーライオン公園、リバータクシークルーズ、チャイナタウン、アラブストリート、ボタニック・ガーデン、リトルインディアなど |
ピレウス(ギリシャ) |
アクロポリスの丘観光とプラカ散策 6時間 14,000円 |
アテネ市内観光(アクロポリスの丘、パルテノン神殿、パナティナイコ・スタジアム)、ゼウス神殿、プラカ地区で自由散策 |
ドブロブニク(クロアチア) |
城壁都市ドブロブニク観光 6時間 16,000円 |
城壁都市観光、旧市街地徒歩観光、旧市街地の展望ポイント |
ナポリ(イタリア) |
ポンペイ遺跡とエルコラーノ観光 7時間 17,000円 |
ポンペイ遺跡、エルコラーノ遺跡 |
バルセロナ(スペイン) |
バルセロナ観光 7時間 21,000円 |
サグラダ・ファミリア、グエル公園、モンジュイックの丘、ゴシック地区、カサ・ミラ、コロンブスの塔など |
リスボン(ポルトガル) |
リスボン観光 7時間 14,000円 |
発見のモニュメント、ベレンの塔、ジェロニモス修道院、アルファマ地区散策、コルメシオ広場など |
ボルドー(フランス) |
ボルドー観光 7時間 25,000円 |
サン・タンドレ大聖堂、大劇場、大鐘楼、カンコンス広場、アキテーヌ博物館、ワインテイスティング等 |
ティルベリー(イギリス) |
ロンドン観光 11時間 24,000円 |
ウエストミンスター寺院、国会議事堂、ビッグベン、タワーブリッジ、ロンドン塔、オックスフォード・ストリート周辺で自由行動 |
ニューヨーク(アメリカ) |
ニューヨーク観光 7時間 24,000円 |
エンパイアステートビル、9/11メモリアル、国連ビル、ニューヨーク車窓観光、タイムズスクエア、チャイナタウンなど |
ナッソー(バハマ) |
ナッソー ショート観光 4時間 12,000円 |
ナッソー観光、シャーロット砦、ビクトリア女王像、パーラメント・スクエア、政府庁舎、ラム酒工場、ガバメント・ハウスなど |
ハバナ(キューバ) |
魅惑の世界遺産・ハバナ観光 8時間 17,000円 |
ハバナ旧市街地観光都市、革命博物館、カバーニャ要塞、革命広場、マレコン通り、民芸品市場など |
クリストバル(パナマ) |
パナマ運河鉄道乗車体験とパナマシティ観光 6時間 26,000円 |
パナマ運河鉄道乗車、カスコ。アンティグオ徒歩散策、パナマシティ車窓観光など |
ホノルル(アメリカ) |
アイランドサークル 8時間 15,000円 |
パールハーバー・ビジターセンター、ドールプランテーション、ハロナ潮吹き穴、モアナルア公園、ダイアモンドヘッド、ノースショア等 |
ざっと見た感じ1日ツアーなら1万円台で行けるものがほとんどですね。高いといえば高いような気もするし、全部おまかせで効率よく観光地を見ることができると考えれば高くないような気もしてきます。
オプショナルツアーのメリットとデメリット
次にさっと思いつく程度でオプショナルツアーのメリットとデメリットを上げてみました。
メリット
- バス移動で楽
- 効率的に観光地を巡ることができる
- 言葉の心配がいらない
- ガイドの案内付き
- すべての手配がおまかせでOK
デメリット
- 時間の制約がある
- 料金がかかる
- 団体行動自体が苦手な人には辛い
- 行程に興味のない所が含まれている場合がある
このようにオプショナルツアーにはメリット・デメリット両方あるので、どっちが絶対良いとは言い切れません。
自由行動派の方もいれば、全部おまかせでバスで観光したほうが安全だし快適だよって方もいるでしょう。ココらへんは価値観の問題ですね。
とは言ってもオプショナルツアーに参加するには当然ながら料金がかかりますし、全て参加していたらかなりの金額になってしまうので、「参加する寄港地」と「参加しない寄港地」というのを見極めて上手に利用するのがポイントです。
じゃそのツアーに参加する・しないの判断はどうする?っていうのがここからです。
オプショナルツアーを利用する必要がないケース
自分が行きたい観光地が治安の問題もなく船から徒歩圏内だったり、タクシーで数十分程度で行ける範囲であれば自由行動で大丈夫でしょう。
例えば、人気寄港地のパルテノン神殿なら地下鉄でもいけますし、バルセロナのサグラダファミリア・ニューヨークのタイムズスクエアは港から徒歩圏内です。このような港ならオプショナルツアーを利用する必要はないと思います。
ただし、自由行動時に気をつけるべき点もあります。
自由行動の注意点
当然の事ながら、海外では日本と治安状況が大きく違う国や地域もあり、日本で生活している意識で行動していると、思わぬ事件、事故に巻き込まれてしまう事もあり、安全については自身による注意が何よりも重要となります。
船内では外務省の海外安全情報が掲示されるので、必ず熟読して現地情報をあらかじめ仕入れておくことをおすすめします。また、海外で使用可能な携帯電話は緊急連絡時の通信手段としても有効なので自由行動時には携帯をしておいたほうが良いと思います。
オプショナルツアー利用をおすすめするケース
逆にこれはツアーに申込んだほうが絶対に良いというケースもあります。
- 治安が悪い
- 目的地まで遠い
- オーバーランドツアーに参加したい
- ピースボートならではのツアーに参加したい
1.治安が悪い
世界中行く先々がすべて治安が良くて、いい人ばかりではありません。例えば、大抵のクルーズ船はパナマ運河を渡る時にパナマのコロンという港に寄港します。で、このコロンは中米一治安が悪いとも言われている街です。こんなところでは絶対に1人で自由行動はしないほうがいいです。
こういう治安の港が悪い場所こそオプショナルツアーを利用したいところです。これはもうお金どうこうの問題ではなく命の話ですからね。
2.目的地まで遠い
「絶対にいきたい観光地がある。でも港から遠くてたどり着けるか心配。」なんてときもツアーの利用をおすすめします。エジプトのピラミッドやヨルダンのペトラ遺跡、アフリカのサファリツアー等は片道1時間以上とか平気でかかります。
タクシーで行けなくもありませんが、このくらいの距離になったら途中トラブルに見舞われる可能性もあるのでおすすめできません。最悪帰船リミットに間に合わず船に乗れないというケースも考えられます。
3.オーバーランドツアーに参加したい
「オーバーランドツアー」と言うのは一時的に船から離脱して陸上で宿泊ツアーに参加しながら船に合流するというツアーです。例えばペルーで船を離脱し、マチュピチュ遺跡・ガラパゴス諸島・クスコ旧市街地を巡るツアーは1週間くらいかけたツアーになります。
ちなみにオーバーランドツアーに参加せずに個人責任で船から離脱して、自分で寄りたいところへよって船に合流するという事も可能ですが、上で紹介したような日程を個人で組むのはちょっと怖いですよね。こういう時もオプショナルツアーに参加すべきときです。
料金例:
- カンボジア・アンコール遺跡探訪6日間・・・169,000円
- スリランカ・セイロン島の世界遺産めぐり5日間・・・188,000円
- クロアチアの世界遺産訪問の旅5日間・・・173,000円
- 首都マドリッドとバルセロナ&リスボン観光の旅4日間・・・204,000円
- 強制収容所アウシュヴィッツ訪問と世界遺産クラクフ観光7日間・・・295,000円
- カナダ・メープル街道紅葉ツアー&ニューイングランド観光9日間・・・468,000円
- 自然遺産ガラパゴス諸島と幅な観光6日間・・・398,000円
- アンデスの空中都市・マチュピチュ遺跡とクスコ観光5日間・・・392,000円
4.ピースボートならではのツアーに参加したい
ピースボートでは一般的な観光コースに加え、地元の方との交流や社会問題にスポットをあてた「見聞」や「検証」を目的としたツアーが組まれることがあります。こうしたコースはピースボート事務局と現地NGO団体や交流パートナーである市町村や学校と協力して作り上げられたものです。
例えば、カンボジアで「地雷問題検証ツアー」、釜山では「韓国民主運動と平和を考える」、ニューヨークでは「マルチカルチャーの街に暮らすNYっ子と出会う&交流会」、パナマでは「パナマの最貧困地区を訪問」といったユニークなツアーが開催されます。
こういったピースボートならでは「現地交流」「現地視察」に参加したい場合もツアーに参加する必要があります。
まとめ
基本的には治安に問題がなく目的地が港から徒歩かタクシーで移動できる圏内にあるなら自由行動で楽しむことをおすすめします。逆に治安や移動手段・距離で不安を覚えるようであればオプショナルツアーに参加されることをおすすめします。
それから、オプショナルツアーの申込みは各コースとも先着順での受付となっているので、「これだけは絶対に参加したい」というツアーがあれば早めに申し込まれることをおすすめします。乗船後に船内で申し込もうと思っても満席ということもよくあるので注意しましょう。