日本最大の客船「飛鳥2」を運行する郵船クルーズはドイツの造船会社マイヤーベルフトと新客船(51,950トン)の造船契約を締結したと発表しました。
2023年にドッグでの建造が開始され、2025年に引き渡しを受ける予定。
飛鳥クルーズのホームページでも3月31日に重要なお知らせとして発表済。
参考:郵船クルーズ公式サイト
2025年デビュー 新造船の概要
新造船デビューは2025年を予定。船名はまだ未定(飛鳥3??)。
2021年3月時点で決まっている船の概要は以下の通りです。
新造船 | 飛鳥2 | |
---|---|---|
全長 | 228.9m | 240.9m |
全幅 | 29.8m | 29.6m |
喫水 | 6.7m | 7.8m |
総トン数 | 51,950トン | 50,444トン |
総客室数 | 385室(予定) | 436室 |
乗客定員 | 約740名 | 872名 |
乗組員数 | 約470名 | 約490名 |
航海速力 | 最高20ノット | 最高21ノット |
新造船ではこれまで培ってきた和のおもてなしに最新のテクノロジーを加えた「飛鳥ラグジュアリー」を幅広い年齢層に提供できるとしています。
世界トップクラスのゆとりの空間
このクルーズ船では乗組員数をほぼ維持したまま、乗客定員を「飛鳥Ⅱ」の85%程度に絞ることで、より寄り添ったサービスを提供し快適な船内空間を実現します。
乗客1人あたりのスペースは世界でもトップクラスの広さを確保。
また、全ての客室にバルコニーを配し飛鳥2でも人気の施設である展望露天風呂を設置するなどゆったりと流れる至福の時を楽しめます。
15カ所を超えるレストランやカフェ、バーも設置する。寿司を含めた和食レストランや肉とワインを楽しめるグリルレストラン、読書を楽しめるカフェ、重厚な雰囲気のバーなどを予定。
新造客船は今後船内のデザインや仕様を確定させる。
環境に配慮した新造船
環境負荷低減が新造船の基本コンセプトの1つで、LNG燃料(液化天然ガス)に対応することが大きな特徴。
また寄港する各港湾事情に対応し多彩な航路を実現するため、LNG燃料に加えて低硫黄燃料、ガスオイル燃料の計3種類の燃料に対応したデュアル・フューエル・エンジンを搭載。これは中型客船では初となります。
また停泊する港によっては陸上電源の供給を受けるほか、投錨なしで船の位置の制御を可能にするシステムを採用し、海底植物等の損傷の最小化に努めます。
いずれも日本のクルーズ船では初で、最新鋭設備を搭載した革新的なエコクルーズ船を目指します。
感染症対策としては100%外気取り込み方式の換気システムを装備、高性能フィルターやイオン殺菌装置、タッチレス対応エレベーター等の設置を予定しています。
建造費用は投資ファンドで調達へ
新客船の建造費用は郵船クルーズの株主でもあるアンカー・シップ・パートナーズ株式会社の船舶投資ファンドで調達し、30の日本の地方銀行様等が参画しオールジャパンでこの新しい客船の建造を支えていくとのこと
参考:郵船クルーズ公式サイト