クルーズ旅行と言っても世界には大小合わせて数百の船が運行しています。
数百人乗りのスモールシップから数千人も乗れるメガシップなど、船によってその特徴や楽しみ方もさまざま。
さらに船のランク・航路・客室によって料金は全く違ってくるので、特に初めての方は自分にあった船旅を見つけるのに苦労するのではないでしょうか。
ここではクルーズ未経験の方に向けて「クルーズ選び方3つのポイント」をわかりやすく解説していきます。
- 日本船か外国船かで選ぶ
- 寄港地(航路)別で選ぶ
- 客室(カテゴリー)で選ぶ
以下詳しく解説していきます。
1.日本船か外国船かで選ぶ
まず最初に判断基準として「日本船」か「外国船」かのどちらかを選ぶをのがおすすめです。
日本で運行している日本船籍クルーズ客船は3つしかありません。
- 飛鳥2
- にっぽん丸
- ぱしふぃっくびいなす
そして日本発着クルーズを行っている外国船籍は
- ダイヤモンドプリンセス
- コスタセレーナ
の2船があります。
他にも単発で日本発着クルーズを行っている外国客船もありますが、ここでは通年クルーズを行っている船のみ紹介しているため除外しました。
日本船の特徴
日本船の特徴としては、高級路線でサービス・船内施設・食事のすべてが日本人向けになっているという点です。
外国船に比べると船のサイズも小さくこじんまりとしていますが、その分日本人スタッフによるきめ細かいおもてなしサービスを受けることができます。
特に料理のクオリティは非常に高く、夕食は洋食フルコースや高級懐石料理が毎晩振るまわれます。
客層も年配の方が多く大浴場も備えており、どちらかというと船旅をゆっくりと過ごしたいという方におすすめです。
例えて言うと海に浮かぶ高級旅館と言ったイメージです。
熟年カップルなら、ゆったりとして落ち着いた日本船がおすすめ。
1人1泊3万~5万円が相場となっていますが、それでもリピーターが続出する満足度の高いクルーズ経験を提供してくれます。
どの日本船も1泊2日のワンナイトクルーズをやっているので初めてのお試しクルーズとしてもおすすめできるかと思います。
にっぽん丸も日本を代表する船の一つ。実際に乗船した際の様子をこちらの記事にまとめました。
外国船の特徴
外国船の特徴としては日本船と比べてカジュアルでクルーズ料金が安いという点があげられます。
そして近年のクルーズブームの立役者は実にこの外国客船なんです。
外国人クルーが多く人件費が抑えられていること・大型船なので多くの乗客を運ぶことができ、結果規模の経済を生かしてコストを下げることができるので1人1泊1万円台からの格安クルーズを可能としています。
子供と一緒に行くなら迷わず大型のカジュアル船を選びましょう。
海外船は24時間ビュッフェ完備・洋食フルコースと食事も充実で複数のレストラン・バー・プール・スパ・大型シアター・免税店など多くの船内施設を有しています。
数多くのエンターテイメント・プロダンサーによる毎晩のショーと、船そのものが一つの巨大な遊びの空間となっていて子供から大人まで誰もが楽しめるでしょう。
日本語が通じない場面もありますが、日本にいながらプチ海外旅行気分を味わうこともできます。
20代~30代、子連れ参加のグループからシニア世代まで幅広い客層に人気があり、外国船は例えると海に浮かぶリゾートホテルと言えるでしょう。
ダイヤモンドプリンセスは日本発着クルーズを行っている人気の外国客船。乗船記もぜひチェックしてみてください。
寄港地(航路)別で選ぶ
日本船か外国船か。これが決まったら次は行ってみたい寄港地・航路でコースを選びましょう。
日本船の航路特徴
日本船は2~3泊と言ったショートクルーズもあるので休みが取りにくい方でも参加しやすいというメリットがあります。
どこにも寄港しない1泊2日の洋上クルーズで記念日を祝うといった楽しみ方もあります。
逆に30日間のミドルクルーズや100日間世界一周クルーズまで、日本船は多種多様な寄港地と航路を展開しています。
また船のサイズが小さいので大型船が入港できないような中~小の魅力的な寄港地をコースに取り入れることができるのが特徴。
人気の離島クルーズ「小笠原諸島」「屋久島」「利尻礼文島」など、外国船では入港が難しい港にも入ることができます。
外国船の航路特徴
外国船は「カボタージュ」と呼ばれる規制が適応される為、必ず一度は海外に寄港しなければなりません。海外船の日本発着コースを見ていると「釜山」「済州島」「台湾」「ウラジオストック」といった港が含まれているのはそのためです。
その分日本の港からの航海距離が必要になるので、1航海で4泊~5泊程度の日程が中心となっています。
また大型外国船は入港できる港が限られているため、コースがある程度パターン化されてしまうというデメリットがあります。
各船ともに魅力的な寄港地を組み入れた商品開発に火花を散らしています。
「ここに行ってみたい!!」というコースが決まったら、最後のステップに移りましょう。
客室(カテゴリー)で選ぶ
乗りたい船が決まった。行きたいコースも決まった。
ここまで最後に決めるのは客室カテゴリーになります。どのカテゴリーにするかで大幅に料金も変わってきます。
船によって客室カテゴリーはいくつにも分けられますが、大きく4つのカテゴリーに分けることができます
- インサイド(内側)
- 海側(窓あり)
- 海側(バルコニーあり)
- スイート
インサイド(内側)
インサイドは船の内側に位置する客室で窓なしの部屋になります。
外の景色が見えなくても良い・船室より船内施設で時間を過ごすことが多いといった方は、一番安いインサイドキャビンがおすすめになります。
海側(窓あり)
次にランクが上がるのが、海側(窓あり)になります。
ただし、窓があっても安全面の理由で内側からは開けられないようになっているので注意してください。
海側(バルコニーあり)
客室でもゆっくり時間を過ごしたい、客室から入港シーンや景色を眺めたいという方はバルコニー付きキャビンがおすすめ。
バルコニーで海を眺めながらの朝食はいかにもクルーズといったひとときです。
ちなみに内側とバルコニーを比較すると、大抵1.5倍~1.8倍ほどの価格差があります。
ここらへんは「船内での過ごし方」と「予算」の2つを考慮しながら決めると良いと思います。
スイート
スイート宿泊者は「優先チェックインイン」「専用バトラー」「専用レストラン」「無料WiFi」「ミニバー無料」と言った様々な特典がついています。
もちろん、それだけでなく客室の広さ・設備(バスタブ付き)など他カテゴリーの客室とは一線を画しています。
何かのお祝いや、ちょっと贅沢な船旅を贈りたいという方はぜひ検討されてみてください。
まとめ
数多くある船の中からピッタリのコースを見つけ出すのはなかなか難しいかと思います。
ちょっと贅沢に日本船でのんびりと・家族で船旅バケーションなら外国船、といったふうに一つづつ条件を絞っていくことで解決することができます。
- 日本船か外国船かで選ぶ
- 寄港地(航路)別で選ぶ
- 客室(カテゴリー)で選ぶ
ぜひこの3つを考慮に入れながらクルーズの計画を立ててみてください。