「片道クルーズ」ってご存知ですか?
そのまんまなんですけど、出発港と帰着港が違う片道クルーズのことで別名「リポジショニング・クルーズ」と呼ばれることもあります。
この片道クルーズ、年に数回開催されることがあるんですが、毎回信じられない安さで販売されるんです。
この記事ではあまり知られていない片道クルーズを紹介します。
デメリットもあるのですが、商品内容を理解してうまく活用すればものすごくお得な旅行にすることができます。
なぜそんなに安い?片道クルーズのメリット
クルーズ船は年に数回シーズンの変わり目に運行エリアを変更することがあります。
例えば夏の間は涼しい北洋クルーズを展開し、冬になると暖かい南洋クルーズを行うといった感じです。
で、この運行エリアを変更(リポジショニング)するタイミングが片道クルーズが発売されるタイミングなんです。
よくあるのは日本発着クルーズを行っていた船がシーズンを終えて、中国方面へ移動などですね(逆のパターンもある)。
リポジショニングには数日かかりますが、クルーズ船には何百人ものクルーが乗船していてその人件費や燃料代・客船の減価償却だけでも莫大な金額となります。
船会社はそのコストを少しでも回収しようと、通常より大幅に値段を下げたり・飲み放題プランを無料で付けたりと様々なキャンペーンを行って集客するんです。
実際、最近発売された(されていた)片道クルーズを見てみるとびっくりするほど安いです。
船名 | クルーズ期間 | 料金 |
---|---|---|
MSCベリッシマ | 3泊5日 | 20,000円 | MSCスプレンディダ | 3泊4日 | 15,000円 | コスタセレーナ | 4泊5日 | 34,800円 |
これらのクルーズの場合、通常1泊2万円程度はするので、片道クルーズのお得さがおわかりいただけると思います。
ちょっと前には3泊4日クルーズが破格の1,000円で売り出されていたなんてケースもありました。
もちろん片道クルーズでも、船上のサービスは通常のクルーズと変わりません。食事・エンタメ・移動費・宿泊費はすべて料金に含まれています。
短期間で安く行けるということもあり、クルーズ初心者の方にもおすすめです。
片道クルーズのデメリット
そんな片道クルーズにもデメリットがあります
- 途中どこにも寄港しない
- 交通費が別途かかる
まず、リポジショニングクルーズはエリア間の移動のみで、目的地到着まで途中どの港にも寄港しません。
「純粋に船旅を楽しみたい」という方はそれで問題ないと思いますが、寄港地観光を楽しむというクルーズ旅行ではないのでご注意ください。
また片道クルーズなので、当然行きか帰りどちらかの交通費が別途必要となります。
LCCを利用すれば安くチケット手に入りますし、そこらへんの別途発生する費用を含めても、それでも片道クルーズはかなりお得だと思います。
実際に私は数年前に横浜→上海への3泊4日片道クルーズに参加したことがあり、せっかくなので下船後の上海に数日滞在・観光して帰ってきましたが、クルーズと海外旅行同時に楽しめていい思い出となりました。
こういう楽しい方ができるのはむしろ片道クルーズの良い点かもしれません。
最後に
近年数多くの外国クルーズ船が日本発着クルーズを行っていますが、それらの船が日本に投入される時と離れる時が片道クルーズ販売のタイミングです。
激安商品なので旅行会社も積極的に販売しませんが(薄利なうえ手間がかかる為)、代理店によってはクルーズと下船後の宿泊・観光・帰国フライト込みでパッケージ販売していることもあります。
「片道クルーズ」といったキーワードで検索してみるとヒットすると思うので興味のある方は調べてみてください。
現時点で催行がわかっている片道クルーズはこちらになります