ピースボートのエコシップは2000人乗りの新造船で2027年春にデビューする予定となっています。
実はこのエコシップで行なわれる予定の世界一周クルーズですが、ピースボートの過去乗船者にはすでにパンフレットが届いていて販売開始済。処女航海クルーズはすでに満席となっています。
南極を訪れる第2・第3回はまだ空きがあり、当記事内でも詳しい行程や料金を掲載しているので興味の有る方はぜひ最後まで読んで下さい。
今回は気になるピースボートエコシップの概要とすでに発表済みとなっている第1回~3回までのクルーズコース・料金などを紹介します。
ピースボートの新造船エコシップ概要
ピースボートの新造船「エコシップ」は14階建て、総トン数5.5万トンと飛鳥2の5万142トンを超え、日本最大のクルーズシップになります。
エコシップ概要
- 総トン数・・・約5.5万トン
- 全長・・・224m
- 全幅・・・31m
- 喫水・・・8m
- 客室数・・・750室
- 乗客定員・・・2,000人
- 10本の可動式マスト
- 太陽光発電面積6000㎡・750kw
- 再生可能エネルギー利用
- 波の抵抗が少ない独特のフォルム
環境に配慮したエコクルーズ
新造船はエコシップという名前がついているだけ合ってそのコンセプトは「世界で最も地球にやさしい、未来型客船」。現在、世界中で就航しているクルーズ客船をみてもここまで地球環境に配慮した船はありません。
ピースボートのエコシップならではの特徴としてまず挙げることができるのが炭素排出量の少ない液化天然ガス(LNG)を主要燃料として使用するという点です。
あの独特の流体型フォルム(形態)もかなり目を引かれます。イルカやクジラからヒントを得たこの形は船の全面で波を砕くことがないので通常の船より波の抵抗が少ない非常に優れたデザインです。
それから全体の形状でもうひとつ目を引くのが10本のソーラーパネルを装着した折りたたみ式マストです。風向きにあわせて帆の角度を調整したり、向かい風の時は抵抗を受けないように折りたたんで走る事もできます。
ついでに船の屋上部分に設置されるソーラーパネルを合わせると6000平方キロメートルもの面積があり最大750キロワットの電力を出力します。これに40基の収納可能型小型風車で帰港時のみ行う風力発電を加えることで、寄港地停泊中は自然エネルギーだけで電力をまかなうことができる計算になります。
トータルで見ると2000年前後に建設された大型クルーズ客船に比べても40%以上のCO2を削除できることになり、まさしくエコシップとなっています。
建造費は約5億ドル(約570億円)・調達はどうしているのか?
2017年末にCNNに掲載された記事によると約5億ドル(約570億円)とされる費用の一部は、経済的利益とともに社会的な問題の解決を求める基金や個人など「インパクト投資家」から調達するとのこと。
欧米や中国、日本のインパクト投資家に働き掛け、投資者には株式または債券を通して利益を還元する方向。残りの額については融資を受けるか、インターネット経由で広く一般市民から寄付を募る「クラウドファンディング」での調達も検討中。
参考:CNN 「世界一環境に優しいクルーズ船を 日本のNGOが建造計画」
客室
客室は全部で750室。タイプとしては4つ準備されていて、1人参加・2人参加・フレンドリータイプに参加するのかで料金は違ってきます(詳細は後ほど)。以下にまとめてみました。
デラックス・スイート
ピースボート初のメゾネットタイプ(二層構造)のスイートキャビン。バルコニー部分にはジャグジーも。
スイート
バルコニー付きのスイートルーム。
バルコニー
エコシップでは全750室中、490室以上がバルコニータイプになる予定になっています。運河の通航やフィヨルド遊覧など、船旅のハイライトを部屋から楽しむことができます。
インサイド(窓なし)
ピースボートならではの参加しやすいインサイドキャビン。友達同士で船旅を楽しみたい方におすすめですね。
船内施設
ガーデンパーク
5階吹き抜け構造の洋上植物園「ガーデンパーク」。航海中にも自然を感じることができる空間にはエコで自由な時間が流れ、人と人、各国の文化が繋がるこれまでの客船にはない独創的な設計がなされています。
メインレストラン
大きな窓に囲まれたメインレストランと屋外のレストランに加え、有料サービスとして寿司バーなどのアラカルトダイニングも営業予定。
メインホール
1200席を完備するメインホールは、航海中の催しだけではなく、停泊中も寄港地の人々を招待してのイベント会場となります。
フリースペース
船内の中央には憩いの場所として人々が集まることが出来るフリースペースを配置。
その他プール・ジャグジー、大浴場、オープンシアター等の施設もあります(CG画像未公開)。
エコシップによる世界一周クルーズ行程と料金
そして一番気になるのがエコシップによる世界一周クルーズの行程と料金ですよね。現時点では2027年4月の処女航海を含め全部で3本のコースが発表されています。
第1回エコシップ 2027年4月発 アラスカ航路世界一周コース
第2回エコシップ 2027年8月発 南極航路 ヨーロッパ&南米コース
第3回エコシップ 2027年12月発 南極航路 アフリカ&南米コース
パシフィックワールドとの料金比較
では次に現在就航中の「パシフィックワールド」とエコシップの料金を比較してみます。わかりやすく一番安いタイプの部屋(4人相部屋)の料金をみてみましょう。
パシフィックワールド | エコシップ |
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パシフィックワールドが188万円からに対してエコシップは198万円からと意外と大きな差ではありませんね。
これを高いと見るかどうかは人それぞれですが、例えば2024年に飛鳥2が行う世界一周クルーズの料金が550万円からということを考えれば、やはりピースボートの世界一周クルーズは破格の料金だと思います。
まとめ
以上現時点で発表済のエコシップ世界一周クルーズの行程と料金をみてきました。新造船で世界一周クルーズってのも魅力的ですよね。
あと、今回掲載している料金は通常料金です。早割で申し込めば数十万円単位で安くなりますので(例えば第2・3回クルーズは最低50万円~最大220万円の値引きが設定されています)、ぜひ一度資料請求をされてみてください。
発表済みのクルーズの詳細パンフレットや早期割引情報、寄港地・船内の様子を記した無料DVDもついてきます。